- 2015-5-12
- スピリチュアル
スピリチュアルという言葉を聞いてどんなものをイメージするでしょうか?
一昔前に、人気があったTV番組『オーラの泉』などを想像する人も多いのではないでしょうか?
でも、あらためて「スピリチュアルとは何ですか?」と聞かれても答えるのが難しいのではないでしょうか?
そこで、ここでは入門編としてスピリチュアルとは何か?スピリチュアルの世界観と精神世界について分かりやすく解説して行きたいと思います。
目次
スピリチュアルとは?
ネットで「スピリチュアル」と言う単語を調べると「スピリチュアリティ」「スピリチュアリズム(心霊主義)」「スピリティズム」などなど類義語が大量に出てきてワケが分からない状態になっています。
しかも、ややこしいことに、これらの似たような言葉は、使う人によって意味が全然違っているため、ネット上では「俺が思うスピリチュアルの意味はコレ」というサイトが乱立しています。
それはそれで面白い読み物だと思うのですが、ここではもう少し細かく解説をしていきたいと思います。
スピリチュアルの原点
いま、一般的にスピリチュアルと聞いてイメージするものは、1960年代からアメリカ西海岸で始まった「ニューエイジ」と呼ばれる霊性復興運動が発端だと思われます。
1960年代と聞いて「意外と新しいな」と思われた方もいらっしゃるでしょう。
現在のスピリチュアルの考えは、ニューエイジ以外にも、既存の宗教の影響もありますし、心霊主義(スピリチュアリズム)と呼ばれる思想が影響していたりもするので、厳密にニューエイジがスピリチュアルの原型なのか?と言われるとツライものがあるのですが、大きな影響を与えたのは間違いありません。
ニューエイジとは?
ニューエイジとは、ウィキペディアによれば以下のようなもとされています。
物質的な思考のみでなく、超自然的・精神的な思想をもって既存の文明や科学、政治体制などに批判を加え、それらから解放された、真に自由で人間的な生き方を模索しようとする運動である。
(引用元:http://ja.wikipedia.org/wiki/ニューエイジ)
ニューエイジには、「反既存科学、脱西欧文明」という側面があるため、伝統的なキリスト教の教えに加えて禅や道教、チベット仏教などの東洋思想やアメリカ・インディアンの思想など異教の思想を取り込んでいきました。
ふたたび、ウィキペディアからの引用になりますが、ニューエイジの特徴として以下のようなものが挙げられています。
- 反近代、反既存科学、脱西欧文明(禅や道教、チベット仏教などの東洋思想やアメリカ・インディアンの思想、あるいは“異教”的文化への親和性)
- ポジティブ・シンキング(個人に内在する力と可能性の強調)
- 五感や身体性・主観的体験の重視
- 論理的思考に対する直観的理解(「気づき」)の優位
- 快の感覚や欲望の肯定
- 旧来の社会道徳の否定と極端な自由主義の思想
- 汎神論的・宇宙神的存在あるいは「大いなる意志」への信仰と、万象に対するその介在を根拠とする「偶然性」の否定
- 自然への回帰(しばしば人間以外の生物との精神的な交感を含む)
- 女性性の尊重
(引用元:http://ja.wikipedia.org/wiki/ニューエイジ)
スピリチュアルについて多少なりとも本などを読んだことがある人なら、「なんだか同じようなことを言っているぞ」と言うことに気が付かれたと思います。
スピリチュアルの世界観
(写真出典:http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20091110_327800.html)
スピリチュアルは宗教と違うのは明確な世界観や教義が無いと言う点です。
そのため、スピリチュアルを信じる人たちは、似たような世界観を共有していますが、それぞれが微妙に違っています。
しかし、いくつか共通する点もありますので、それを順番に紹介して行きたいと思います。
ワンネス
ワンネスとは、「単一性」とか「同一性」と訳される言葉です。
西欧では古くから宇宙(マクロコスモス)と自分(ミクロコスモス)が対応しているという思想があります。
また、インドでは、梵(ブラフマン:宇宙を支配する原理)と我(アートマン:個人を支配する原理)が同一であるとする梵我一如という考え方があります。
ワンネスというのは、これらに非常に似た概念です。
輪廻転生
輪廻転生を知らない人はいないと思いますが、人は死んだとしても生まれ変わるとする思想を言います。
人によって輪廻転生の表現が微妙に違うこともあるのですが、基本的には、肉体とは別に魂があり、死ぬとより上位の世界へ旅立つと言う人が多いようです。
カルマ
カルマとは、生きている間に行った行為によって獲得できるポイントのようなものです。
たとえば、今の人生で辛いことばかり起こるのは、前世で悪い行為を行ったことで悪いカルマが溜まっているためであるというような言い方をします。
もちろん、善い行為を行えば善いカルマが溜まることになり、来世においてより良い人生を送ることが出来るようになると言われています。
自殺の禁止
カルマの一部として捉えることも出来ますが、自殺すると言うことは、最大の禁忌としている人が多いようです。
また、自殺と同様に殺害する行為を禁忌としているところも多く、家畜の殺害を避けるためベジタリアンでいる人も多いようです。
生きている意味
スピリチュアルにおける生きている意味は、魂の成長とする説が一般的です。
生まれてくる際に、魂の成長のために課題を設定し、その課題をクリアすることで、より高い次元の魂に成長することが生きている目的と言われています。
守護霊の存在
守護霊とは、諸説ありますが、上記の生きている意味でも紹介した魂の成長のための課題を踏まえて人生をコーディネートしたり、本人を危機から守ってくれる存在とされています。
守護霊については、過去の記事「守護霊とは何か?指導霊から背後霊まで」で詳しく解説しています。
スピリチュアルの手法
(写真出典:http://fqmagazine.jp/1965/brain_power/)
スピリチュアルは、これまで説明してきたような世界観も重要なのですが、それと同じくらい重要なのが「どのように実践するか?」という点です。
ここではスピリチュアルに分類される代表的な手法について紹介して行きたいと思います。
チャネリング/リーディング
チャネリングやリーディングというのは、高次の霊的存在・神・死者(霊界人)・宇宙人・未来人など常識的な通信手段では情報をやりとりできないような相手とコミュニケーションを取ることです。
瞑想
瞑想はさまざまな手法がありますが、心を整えるだけでなく、霊的な能力を高めるための訓練法としても広く取り入れられています。
前世療法・催眠療法等の心理療法
催眠術の一種である退行催眠を使い、前世の記憶を引き出そうという試みです。
この方法で、本当に前世が見えるのかという点についてはスピリチュアルを信じる人の中でも賛否両論があるようです。
ヨーガや呼吸法など
瞑想などにもつながる部分ですが、スピリチュアルは仏教の禅やインドのヨーガと親和性が高く、さまざまな身体をコントロールする手法が取り入れられています。
アロマテラピー
アロマテラピーもスピリチュアルというかニューエイジの影響が強いジャンルです。スピリチュアル系の商品を扱う多くのショップでアロマやキャンドルなどを扱っています。
パワーストーン
パワーストーンはスピリチュアルの代表格ですね。
石に力があるというのは昔から信じられていましたが、現在のようなファッションやお守りとしてのパワーストーンはスピリチュアルの思想が大きく影響しています。
まとめ
(写真出典:http://girlschannel.net/topics/229809/)
長くなってしまいましたので、あらためてスピリチュアルについてまとめます。
スピリチュアルとは、キリスト教や仏教、ヨーガなど、これまでにあった神秘的な思想が1960年代にニューエイジ運動として再統合されたものがベースになっています。
ある程度の共通点はありますが、明確な教義や世界観が決まっているわけでは無いので、人によって主張することが微妙に違っています。
多くの書籍を比較的に読み込むと、大体の共通点はつかめると思いますが、そんなのメンドクセーと言う方のために、読みやすくて面白い本を一冊紹介しておきます。
スピリチュアルの王道的な世界観ですし、文体も優しいので読みやすくておすすめです。